末期がん患者を自宅で療養する4つのポイント 在宅診療の名医が解説

公開日: 更新日:

医療・介護はチームで選ぶ

 3つ目は、家族や本人の「精神的な不安感」に寄り添える環境づくりが不可欠です。がん末期では、医療職、介護職の言葉ひとつ、行動ひとつで患者やその家族の精神面に影響が出ます。そのため、緊密な意思疎通が大切です。夜間や休日にバイトドクターを使っている医療機関や24時間体制が取れない訪問看護、土日に連絡がつかない訪問薬局などでは、それが十分ではありません。

 日々変化する本人や家族の気持ちや精神状態に寄り添ってもらうためには、主治医が固定され、すべての職種の24時間体制が取られており、言葉遣いや発するタイミングを選んでもらえる医療介護の「チーム」を選ぶことが大切です。不安な気持ちに対して、カウンセリングなどのサポートが可能な心療内科や精神科もうたう訪問診療事業所は心強い、と思います。

 4つ目は、「生きがい」「家族の価値観」を大切にできる環境づくりです。末期がんでも、難病の方でも患者さんは誰もが人生は一回で、最期の時間まで大切にしたいと感じています。家族もその貴重な時間を介護というストレスを感じるだけではなく、「幸せな時間」という気持ちに転換できることが望ましい。そのためにはいくら技術的に素晴らしい医療人材でも“相性”が悪いと感じたら、すぐに違う医療機関や訪問看護を選び直すことが大事です。

 そして、痛みや苦しみを最期に近い時間までしっかりと取ってあげることで、旅行や車椅子での近くの散歩などをしながら、写真撮影など思い出づくりをすることが大切です。それは、患者本人のためだけではなく、残された家族のためでもあるのです。

(しろひげ在宅診療所・山中光茂院長)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐藤二朗vs橋本愛騒動が直撃! フジドラマ“出たくない俳優”&“見たくない視聴者”の二重苦

  2. 2

    趣里が7月期テレ朝ドラマで出産後初主演 続く水谷家との「蜜月」で三山凌輝にも復活説

  3. 3

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  4. 4

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  5. 5

    “キムタク効果”見込んだ吉野家の戦略は残念な結果に…ファンの間に沸き起こる「藤田ニコル復帰待望論」

  1. 6

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  2. 7

    ソフトバンク「佐々木麟太郎シフト」着々…同ポジションの中村晃引退、山川穂高二軍塩漬けが伏線

  3. 8

    「夫婦別姓刑事」とフジテレビの時代錯誤…“看板に偽りあり”のタイトルと「超・年の差婚」設定への嫌悪感

  4. 9

    萩本欽一〈25〉「車椅子でも絶対に明治座に出す」脳梗塞で左半身麻痺の坂上二郎さんを奮い立たせたひと言

  5. 10

    維新また猿芝居…国会空転トップ会談で定数削減法案に“白旗”も「今時点で取り下げない」と強がるワケ