今や死因の10%強 急増する「老衰」を年間200人を看取る名医から学ぶ

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 しかし、見送る側の理解が進んでいるとは言い難い。それが災いして苦しい死になりかねない。そうならないためには、見送る側が急増する「老衰死」について理解し、どのような経過をたどるのかを学ぶことだ。

「老衰の最初の兆候は、採血データなどが悪くないのに、全身状態の低下が見受けられることです。もちろん、採血の結果によって医療方針を決定する場合も少なくありません。感染症の状態確認や生活習慣病の管理、がんマーカーを取ることで初期のがんの発見やその進行について確認することもできます。ただ、血液検査や画像検査などが必ずしもその人の余命や今の苦痛感を反映しているわけではありません。本人だけが主観的に感じる痛みや倦怠感、精神的な不安感などはどこを切り取っても数字に表れないことが多いです」

 次に現れるのは、血圧の低下、脈拍の上昇、酸素飽和度の低下などの変化で、それが体の症状にも反映されていく。

「少し前まで高血圧の薬を飲んでいた方が、その薬をやめたにもかかわらず、血圧が100を切ってくるような場合、少しずつ心臓の機能が衰えてきたサインです。心臓はその衰えを補うために少しでも頑張って動こうとして心拍数は上昇することが多く、その反応の結果少し動くだけで息切れが起こったりします。酸素飽和度が低くなるのも、心臓の働きが弱ることで体に取り入れる酸素量が減ってくるのです」

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