「沈黙の臓器」腎臓の病気に在宅医療の専門医はどう対峙しているのか?

公開日: 更新日:

 医師によっては、クレアチニン、eGFRの値だけを見て、「透析適応」と言い切ってしまうが、よくよく考えた方がいいということだ。ちなみに透析を導入しない選択をした場合の生活指導は、塩分と水分の制限、貧血や高血圧などの症状が出たとき症状を緩和する服薬指導となる。

「腎不全では体全体がむくみやすくなり、心臓に負担がかかれば息苦しくなり、腹水で胃を圧迫すれば食欲低下につながります。糖尿病の持病がある方は喉が渇く方も多く、水分制限は在宅の現場でも非常に重要な一方で困難でもあります。その制限が自宅の環境上難しい場合には、週3回の透析で体の水を抜くことで、水分制限や食事制限が緩和され、生活の質が上がる場合もあります」

 腎不全は人生の残り時間を考えたうえでの「充実した時間」と、「病気の状態」を考慮した治療法の選択が重要になる。医師は「病気」は診られても、その人の「人生の価値観」は見ることができない。後悔のない選択をするのはあなた自身なのである。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か