医師が患者から教えてもらいたいこととは? 在宅診療の名医が語る

公開日: 更新日:

「肩や背中の痛みも、実際には狭心症や心筋梗塞の前兆であることもあります。胆嚢炎や胆管炎については、場所やその痛みの出方が大切で、丁寧にその痛みの場所やどんなときに痛くなるのかを説明する必要があります」

 血圧も、診察時の血圧だけで評価され薬を飲み続けるにはリスクがある。家庭血圧計のデータを持参し、可能ならどの時間に高くなるかを示す。また、脈拍情報で薬の選び方も変わる。

「1日1回血圧の薬を飲んでいて、早朝だけ血圧が高くなるのは薬の効果が切れかかっているのかもしれない。なのに朝の薬を増やすと過剰投与になる。高齢者は降圧剤で血圧が下がりすぎてふらついたり、認知症が進行したりする事例もある。家庭血圧計のデータは重要です」

 水分や食事の摂取量も医師に正確に伝えたい。患者はよく「食べていない」「水分も取っていない」と言う。しかし、よくよく聞くと、「牛乳や野菜ジュースは水分じゃない」とか「お茶も水分ですか?」などと口にする。これは、心不全の管理にとって危険だ。

「食べていない」という患者も、「若く健康な時代」を基準に話すため、実際には年齢以上に食べすぎている場合も多い。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 2

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  3. 3

    Snow Man目黒蓮と佐久間大介が学んだ城西国際大メディア学部 タレントもセカンドキャリアを考える時代に

  4. 4

    ポンコツ自民のシンボル! お騒がせ女性議員3人衆が“炎上爆弾”連発…「貧すれば鈍す」の末期ぶりが露呈

  5. 5

    高市新政権“激ヤバ議員”登用のワケ…閣僚起用報道の片山さつき氏&松島みどり氏は疑惑で大炎上の過去

  1. 6

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  2. 7

    田村亮さんが高知で釣り上げた80センチ台の幻の魚「アカメ」赤く光る目に睨まれ体が震えた

  3. 8

    自維連立が秒読みで「橋下徹大臣」爆誕説が急浮上…維新は閣内協力でも深刻人材難

  4. 9

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?

  5. 10

    「連合」が自民との連立は認めず…国民民主党・玉木代表に残された「次の一手」