著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

C型肝炎は飲み薬で安全に治る時代になった 強い副作用も少ない

公開日: 更新日:

 肝臓の病気のひとつに「肝炎」があります。肝炎の原因には、脂肪肝やアルコール、ウイルス感染などが挙げられます。今回お話しするC型肝炎は、ウイルスの感染によって引き起こされます。

 肝炎は文字通り肝臓が炎症を起こす病気ですが、肝臓は修復力が高い臓器でもあるため、炎症と修復を何度も繰り返すことになります。その結果、肝臓は少しずつ硬くなっていき(線維化)、いわゆる肝硬変と呼ばれる状態になります。C型肝炎の場合、感染から30年以上経過し、高齢になってから肝硬変に移行するケースも多く見られます。いずれにしても、肝硬変は肝がんの原因になるので、肝炎の治療はとても重要です。

 以前は、インターフェロンというクスリを使ってウイルスの排除が行われてきましたが、その効果は限定的で、インターフェロンのみで治療を行った場合の奏功率は20%にも達しませんでした。その後、インターフェロンと他の抗ウイルス薬を組み合わせることで奏功率はかなり上昇しましたが、それでもインターフェロン自体の副作用が強いこと、そしてインターフェロンは注射薬であることなどから、決して楽な治療とは言えませんでした。

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