糖尿病が“治る”条件…4.8万人のデータから100人に1人は寛解、早期診断により頻度が増加

公開日: 更新日:

「一度発症したら一生涯治らない」──。糖尿病は昔からこう言われてきた。

 だからこそ、放置すると網膜症、腎症、神経障害などの合併症から、失明、透析、下肢切断へとつながる怖い病気と知りつつも、受診を敬遠したり、中断した結果、病状が悪化する人も多かった。

 ところが、新潟大学大学院医歯学総合研究科血液・内分泌・代謝内科学分野の藤原和哉特任准教授、曽根博仁教授らの最新研究により、2型糖尿病患者の100人に1人は、薬なしで血糖値が診断基準未満に改善する、「寛解状態」になることがわかったという。研究結果は2023年5月8日に、国際糖尿病専門誌「Diabetes, Obesity and Metabolism(DOM)」に掲載された。どんな人が治るのか? 藤原准教授に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

「2型糖尿病が寛解しやすい人は、男性、40歳未満、糖尿病と診断されてからの期間が短い人、ヘモグロビンA1c(以下HbA1c)値がそれほど高くない人、BMI(肥満度)が高い人、1年間の体重減少が大きい人、薬物治療を受けていない人です。とくに1年間の減量幅が5~9.9%、10%以上では寛解の頻度がそれぞれ、2.5倍、5倍となっています。また、5%以上減量した人は寛解後の再発率が低いことも明らかになりました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手