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荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

医薬品が感染症を引き起こしたり悪化させるケースもある

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 この連載で、「水虫に対してステロイド軟膏の塗布で悪化」や「吸入ステロイドによる口腔カンジダ」といった、ステロイド薬を使うと免疫力が低下し、感染症になる危険性が高まるケースを何度かお話ししました。

 しかし、ステロイド薬は体の炎症を強く抑えてくれたり、過剰な免疫反応を抑えることにより、高い効果を示す優れた医薬品です。他に代わりとなる医薬品がないケースが多い、とても大切な医薬品なのです。

 3年前、新型コロナ感染症が流行し始めた頃、私自身に「顔面麻痺」が起こったときもステロイド薬を使用しました。このときはまだコロナに対するワクチンもなかったので、「免疫力が低下して新型コロナ感染症になったらどうしよう」と不安もありましたが、ステロイド薬の適切な使用によって問題なく改善しました。

 免疫力を低下させる医薬品としては、抗がん剤も該当します。抗がん剤による治療期間中は、白血球減少などの副作用による感染症の発症に注意が必要です。B型肝炎ウイルスのキャリアーの方は、抗がん剤による治療期間中にB型肝炎ウイルスが再活性化することもあるため、抗ウイルス薬を服用する場合もあります。

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