いないはずの人が見える…「幻視」の背後に潜む「目の病気」

公開日: 更新日:

「最近目立つのは、単純幻視です。『ビジュアル・スノー・シンドローム』(Visual snow syndrome)はその代表です。これは矯正視力や眼底、視野検査などの眼科検査に異常がないのに、昔のテレビのホワイトノイズや砂嵐状のものが視野全体に出現する『降雪視』に加えて、残像や両目の飛蚊症、光過敏や夜間の視力障害などが現れるものです」

 特徴は両目に現れて眼球を動かしても点の位置が変わらない、目を閉じても症状がすぐには消失しない、など。発症年齢もさまざまで子供の時から発症する。

「当初は片頭痛患者に時々認められる視覚症状として報告されていましたが、いまは別の症状とされています」

■偏見が治療の遅れを招く

 モノや自分の大きさが通常と異なって自覚される疾患「不思議の国のアリス症候群」(Alice in wonderland syndrome)も幻視のひとつ。1955年に英国の精神科医によって命名された。


「この疾患は小児期に発熱などに伴い一過性で起きることの多い幻視です。周りが実際より極めて小さく感じられる小視症、逆に大きく感じられる大視症、周りが歪んで見える変視症などがあります。中には実際の距離よりもずっと遠くに感じたり、近く感じたり、体の一部のサイズが変わったように自覚するケースもあります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か