著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

米国ではオピオイド系麻薬過剰摂取死が1年に10万人も…拮抗薬市販で議論

公開日: 更新日:

 ヘロインやオキシコンドンなど、オピオイド系麻薬の過剰摂取を防ぐ薬Narcanナルカン(薬品名ナロキソン)が、通常の市販薬として処方箋なしで販売されることになり、論議を呼んでいます。(9月上旬から販売開始)

 アメリカでは毒性が非常に強い違法の合成オピオイド、フェンタニルの急激な広がりと共に、オピオイド系麻薬の過剰摂取で亡くなる人は1年に10万人を超えています。

 特に違法フェンタニルを、毒性を意識せず摂取して亡くなるケースが跡を絶ちません。またコカインや抗不安薬ザナックスの偽造薬など、別のドラッグにもフェンタニルが混入していて、知らずに過剰摂取を起こす例もよく聞かれます。

 ナルカンはスプレー式で、過剰摂取で呼吸困難などを起こした場合、鼻から吸入することで、オピオイドの成分が脳に届くのを防ぐ仕組みです。薬自体は安全な物なので、少しでも過剰摂取を疑う時は、躊躇なく使うことが奨励されています。そのためにも学校や図書館などの公共の場所や、家庭にも常に常備しておくことが勧められています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い