著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

「介護する家族に報酬を」という考え方…高齢化に悩むアメリカの問題解決になるか?

公開日: 更新日:

 高齢の親の介護をどうするべきか、日本と同じように急激に高齢化するアメリカでも切実な問題です。そこで浮上してきたのは、介護する家族にも報酬を与えようという考え方です。

 アメリカ人の介護への考え方はわりとはっきりしています。子供が無理して親の介護をするよりも、老人ホームなどでプロの手を借りた方がいい、というのは親子で共通しています。

 しかし問題は、経済的にそれができない場合です。アメリカには公的な老人医療保険(メディケア)はありますが、日本のような介護保険制度はありません。介護施設はある程度の富裕層向けと、低所得者向けのものに限られ、中間層が入るのは困難です。

 また在宅ケアの場合、日本のように手ごろな値段でヘルパーさんを頼むのは難しく、そうなるとやはり家族が中心となって介護せざるを得ないことになります。

 50歳以上のアメリカ人の54%が、65歳以上の家族の世話をしています。この労働を金額に換算すると6000億ドルというものすごい数字になります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  2. 2

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  3. 3

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?

  4. 4

    「俺は帰る!」長嶋一茂“王様気取り”にテレビ業界から呆れ声…“親の七光だけで中身ナシ”の末路

  5. 5

    吉沢亮「国宝」150億円突破も手放しで喜べない…堺雅人“半沢直樹ブーム”と似て非なるギャラ高騰の行方

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    トイレ盗撮も…谷村新司が息子を叱れない“恥ずかしい過去”

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    西野カナ×Perfumeショットにファンびっくり…ザワつき巻き起こした「のっち不在ショット」を読み解く