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佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

介護はもう無理だと思う…87歳の夫を看る85歳の妻の告白

公開日: 更新日:

 2人で暮らしているある老夫婦がいます。85歳の奥さんは専業主婦、87歳の夫は商事会社を定年退職してからは仕事を持たず、一日中、トイレなどで立つ以外はほとんどテレビの前に陣取って座って過ごしています。2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、どちらも他県の都市で暮らしています。

 以下、奥さんのお話です。

 ◇  ◇  ◇

 夫は45歳のときに糖尿病と診断され、以来、インスリンを1日4回、皮下注射しています。その注射も、その管理も私がしてきました。また、夫は60歳で定年退職の時に大腸がんになりました。手術をして、人工肛門となり、これも毎日、私がずっと処置してきました。下痢の時などは1日何回も取り換えます。

 何しろ結婚以来、家のことは一切、すべてが私なのです。在職中、夫は会社から帰ってきたら、ちゃぶ台の前に座るだけ。たばこや新聞を用意するのもすべて私です。

 6年前、夫は突然、左半身麻痺になりました。脳梗塞でした。それからは左手は使えず、左足を引きずって歩きます。買い物に行く時など、ほとんどの外出は私がクルマの運転で、夫には助手席に乗ってもらっています。この時から、たばこをやめてくれたのはよかったと思っていますけれど……。

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