「パパ活」「性感染症」「不妊症」…“貧困ニッポン”でジワジワ広がる背景

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■背景にある女性の貧困と孤独

 女性たちの間で最近、増えている性感染症が「梅毒」だ。国立感染症研究所発表の感染症発生動向調査週報(IDWR)速報データ2023年第42週(10月16~22日)によると、新規報告者数172件、累積数1万2165件。前年の累計数字を上回っている。

「梅毒も深刻な性感染症ですが、私が気にしているのは『淋病』です。性感染症で報告数1位は男女とも性器クラミジアですが、それは自覚症状が乏しい(男性約50%、女性約20%)とはいえ、感染力が強く全体の患者数が多いからです。一方、女性の2位は性器ヘルペスで男性の2位は淋菌感染症、いわゆる淋病です。なぜ、女性の2位が淋病でないかと言えば、女性の淋病は男性ほど自覚症状が強く出ないからです。そのため発見が遅れがちで、それが将来の不妊症につながりやすいのです」(尾上院長)

 淋病は淋菌による感染症で、男性で尿道炎、女性は子宮頚管炎を起こすことが多い。感染症法の5類定点把握疾患で、2007年以降は年間1000件弱の報告数でほぼ横ばい。しかし、2020年以降は男女ともに増加傾向にある。

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