「パパ活」「性感染症」「不妊症」…“貧困ニッポン”でジワジワ広がる背景

公開日: 更新日:

 実際、母子家庭を取り巻く経済環境は厳しく、貧困率は5割、「2019年の国民生活基礎調査の概況」によると、就労による収入は平均306万円で児童のいる世帯の半分以下。その半分以上が非正規雇用とも言われている。

 最近は孤独の寂しさを埋めるためホストにはまり、マッチングアプリを使ったパパ活に励む女性や大学奨学金を返すためやむなくパパ活に走る若い女性もいるという。

 気になるのは、「ワンオペ」に代表される結婚への絶望感と、「FIRE」への憧れからパパ活に手を染める女性も少数ながらいることだ。

「パパ活の理由として、早く仕事を辞めて自由に暮らしたい、そのためにお金を貯めたいという女性もいます」(前出の風俗店員)

 ワンオペとはパートナーの単身赴任や残業で、夫婦のどちらかに負担が大きくかかり、実家などに頼れる人がいない状況を言う。FIREとは経済的自立と早期退職という英語の頭文字から作られた言葉で、早くお金を貯めて早期退職を目指すことだ。


「いまの若い人の多くが終身雇用が終わった会社を信じておらず、FIREを目指している。とくに女性はその傾向が強い。周囲の既婚女性からその苦労話を聞くうちに、ワンオペは将来の自分と考えて結婚をあきらめ、ひとりで生きるため経済的自立を目指したいのでしょう」(証券会社営業マン)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理