認知症を狙った訪問販売が増加中…契約を取り消す方法は?

公開日: 更新日:

 1人で暮らしている認知症の母の様子を見に行ったら、高額なサプリメントをいくつも購入していた──。近年、認知症の方を狙った悪質な「訪問販売」が増えています。実際、昨年5月に認知症と診断を受けている高齢者につけ込み、訪問販売でガスや電気の契約をさせたとして、新電力会社3社に特定商取引法違反で6カ月の業務停止命令が下されたと消費者庁から発表されました。

 ひと昔前は布団や着物が主流でしたが、近年は浄水器や健康食品をはじめ、家屋の屋根や浴槽のリフォームなど、大掛かりな工事を必要とする訪問販売も増えています。

 私がこれまでに受けた相談に、訪問販売でソーラーパネルの設置を持ちかけられ、費用を振り込んだものの工事が一向に始まらず、おかしいと思ったケアマネが気付いて詐欺が発覚した事例があります。

 原則、認知症であれば本人が結んだ契約は無効ですが、その立証は困難です。ただ、「成年後見人」が付いている場合は意思能力の不存在は明らかであり、契約は無効になります。財産を守るためにも、認知症と診断されたら成年後見制度も検討してみるといいでしょう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋