急増する大動脈弁狭窄症の治療法「TAVI」はどんどん進化している

公開日: 更新日:

 近年、大動脈弁狭窄症に対して行われる治療では、「TAVI」(経カテーテル大動脈弁留置術)が主流になっている。カテーテルを使う負担の少ない低侵襲治療で、年々進化している。循環器専門医で東邦大学名誉教授の東丸貴信氏に詳しく聞いた。

 大動脈弁狭窄症は、心臓の出口にあって、逆流を防止する大動脈弁が動脈硬化などによって硬くなり、極端に開きにくくなる病気だ。血流が悪くなるため、胸痛や息切れなどの症状が現れ、重症化すると突然死につながるケースもある。弁の動脈硬化によるもので、70代から増えてくる。患者は高齢者がほとんどで、高齢化が進む日本では75歳以上での有病率は13.1%、60歳以上の患者数は約284万人と推計されている。

「悪くなった大動脈弁を完全に治すには、患者自身の弁を修理したり、弁を取り換える外科手術が必要で、適応がある患者であれば手術が推奨されます。しかし、高齢で体力が衰えていたり、持病を抱えている患者はリスクが高く、これまでは手術をあきらめざるをえませんでした。そんな患者にとって救いの道になったのがTAVIなのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」