水原一平氏も陥ったギャンブル依存症は、根源に「1次感情不全」あり…精神科医が指摘

公開日: 更新日:

 ドジャース大谷翔平選手の元通訳、水原一平氏が告白したギャンブル依存症。「出来上がってしまった依存症は脳の病気でも、そこに至る病理は『1次感情不全』」と言うのは、東京歯科大学精神科准教授の宗未来医師だ。

「依存症は結果であって、原因ではない」

 宗医師は、ギャンブル依存症の患者にそう声を掛けているという。

「『これまで本音を押し殺して生きてきたのでは? 取り繕いを重ねる我慢の人生はさぞ大変だったでしょう』と続けると、一見好き勝手にやってきたと思われがちな方が、うなずきながら涙を流されるケースは珍しくありません」(宗医師=以下同)

 1次感情とは、「喜怒哀楽など動物にも共通する原始的な本音感情」を指す。一時的に強い苦痛を伴う感情も多いが、きちんと感じきれば自然に消退していく。

「しかし、厳格な家庭環境や親の期待が高すぎたり、本人の性格が繊細すぎると、傷つかないように本音の1次感情を抑圧し、そのことに麻痺してしまう。すると逆恨みや対人不信といった病的に膨らんだ2次感情が生じ、問題行動すら出現してくるのです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い