朝起きられず遅刻を繰り返す…長期休み明けは「睡眠相後退症候群」に注意

公開日: 更新日:

睡眠は体内時計によってコントロールされているので、DSPSを発症すると本人が午前0時に布団へ入ったとしても体内時計の眠りのスイッチが入る午前3時になるまで眠れません。治療を始める際は、まず朝起きられないのは今までの生活習慣が原因であると説明し、自分の睡眠リズムを可視化できるよう、手書きの『睡眠日誌』に就寝時間と起床時間を記入して睡眠の記録を行います。加えて、体内時計を戻す作用を持つ薬や自然な睡眠を誘導・維持させる薬を処方し、1日1回就寝前の決められた時刻に服用してもらうと、早い人で1~2週間後から寝付きが改善されていきます」

 注意したいのが自己判断での服薬管理だ。医師に指定された服用時刻からずれると効果が弱まるうえ、遅い時間に服用し続ければ自然に寝付ける時間が遅い時間に固定され、逆効果につながりやすい。他にも睡眠のリズムが完全に戻る前に急に薬の服用を止めると、治療を始める前の状態に戻りやすいという。しっかりと医師の指示に従う必要がある。

 生活習慣の改善も欠かせない。

「中高生の場合、医学的に必要とされる睡眠時間を取れるよう、遅くとも日付が変わるまでには就寝しましょう。蛍光灯やブルーライトも睡眠に影響するので、夜間の部屋の照明は電球色系に替え、緊急性がない限り午後10時以降のスマホの操作は避けてください。親御さんは子供の健康を守るためにも、DSPSの疑いがあれば放置せず、睡眠専門医がいる医療機関を受診してください」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い