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荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

適切な治療や薬を知っておくためガイドラインを活用したい

公開日: 更新日:

 今年4月に「成人肺炎診療ガイドライン2024」が発刊されました。診療ガイドラインには、その疾患の診断方法や標準的な治療方針などについて最新の情報が記載されています。多くの医療従事者にとって、さまざまな疾患の診療ガイドラインから学ぶことはとても大切です。

 薬剤師にとっても、自身の知識を深めることはもちろん、医師への疑義照会で非常に役立ちます。薬剤師は、処方箋に従って調剤を行う際に、書かれている用量・用法は適正か? 相互作用(飲み合わせ)は問題ないか? 副作用や薬物アレルギーの疑いはないか……など多くの内容をチェックしています。

 この時、患者さんの状態も確認するのですが、「この病態の患者さんにはこの薬は避けたほうがよいのでは?」と感じることもあります。たとえば、軽症の肺炎にここまで広い範囲の細菌に効果のある抗菌薬は必要ないのでは……などです。

 しかし、薬の飲み合わせなど薬に関する疑義照会は医師にも受け入れられやすいのですが、病態などを踏まえた疑義照会は医師に受け入れてもらいづらいのです。なぜなら、医師は病態や診断の専門家だからです。

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