現役世代も熱中症には要注意! “隠れ脱水”の放置がピンチを招く

公開日: 更新日:

BBQ、さうな、プールもリスクに

 もうひとり、50代のBさんも熱中症の発症は昨年だった。Bさんは、Aさんのような食事を欠くエピソードは聞かれなかったが……。

「発症した日の朝は、寝汗が特にひどかった。その日までは、どうにも朝までエアコンをつけっ放しにすることに抵抗があって、寝る前に寝室を冷やしたら2時間くらいでタイマーで切れる設定にしていたんです。で、その日は午後2時から友人家族とBBQをする予定だったので、シャワーを浴びたら、軽くサンドイッチをつまんで会場に向かいました。そこはビルの屋上で直射日光を防げるルーフつき。外は炎天下でも、BBQスペースとしては快適な条件で友人と一緒にビールを飲んでいたら、だんだん目が回ってきて、酔ったのかなと思ってイスに座って休み、その後は飲み食いできる状態ではなく、一足先に帰宅すると、吐き気もしてきて、どうにもならなくなり、救急車を呼んだら、熱中症でした」

 Bさんの失敗はどこにあるのか。

「寝汗とアルコール、そして直射日光を避けたといっても身近にある熱源でしょう。サンドイッチと一緒に多少の水分は取っているのでしょうが、寝汗の量によっては賄い切れなかったかもしれません。仮にその水分摂取がコーヒーだと、利尿作用があるので、結果としては逆効果。その状態でBBQをしながら、アルコールを飲めば、より体の水分が奪われるし、コンロの火で発汗量も多かったはずです」(米山氏)

 前述した体の水分バランスにおいて、流出分のひとつとして不感蒸泄がある。発汗とは区別して、無自覚に皮膚や吐く息で蒸散する水分を指す。その1日分の総量は一般に900ミリリットルとされ、皮膚から600ミリリットル、呼気から300ミリリットルだが、条件によって大きく変動する。運動すれば呼吸が荒くなって呼気分が増えるし、発熱すれば皮膚分が増える。睡眠中もBBQ中も、不感蒸泄が増えた可能性はあるだろう。そこにアルコールの脱水作用などが加わると、ダブルパンチだ。

 寝汗で脱水した状態からBBQに向かうのと同じような状況は、よくある。たとえば、昼飲みするのも、サウナやプールに出かけるのもそうだ。昼飲みは説明不要だろうが、サウナは脱水そのものだし、気持ちよさを感じるプールも運動や直射日光の影響でやはり脱水につながる。どれも、現役世代が「まぁ、大丈夫」と考えれば選択肢としてチョイスされやすい行動だ。それが水分補給の遅れを生み、悲劇を生むこともある。当然、こまめな水分補給が対策だが、コツがある。

「のどが渇いていなくても、時間と量を決めて必ず飲むことがひとつ。この時季は1日最低2リットルで、営業など体を動かす仕事なら1日3リットルでもいいでしょう。もうひとつは、食事のときは、いつもよりやや濃いめの味つけで塩分を取ることです。汗で塩分が流出すると体の塩分濃度が下がって、体温調節がうまくいきにくくなりますから」(米山氏)

 熱中症予防は、自分の感覚に頼らず、先手先手が無難だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 2

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  3. 3

    嶋基宏は一時期ノイローゼ状態になっていた...心ここにあらずで、魂が抜けた状態に

  4. 4

    伊藤健太郎とキンプリ永瀬廉で明暗クッキリ…「熱愛報道」出口夏希の足を引っ張りかねない“イメージ格差”

  5. 5

    なぜ「愛子天皇」ではダメなのか? 美智子さまが心情を吐露する出版物を準備中…と政界で話題

  1. 6

    嵐が去る前に思い出す…あの頃の「松本潤」と「大野智」

  2. 7

    視聴率の取れない枠にハマった和久田麻由子アナの不運 与えられているのは「誰でもできる役割」のみ

  3. 8

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  4. 9

    居酒屋倒産が過去最多ペース 客離れの背景にある「飲み放題5000円」の壁

  5. 10

    巨人“育成の星”のアクシデントに阿部監督は顔面硬直、原辰徳氏は絶句…桑田真澄氏の懸念が現実に