「緑内障」と「白内障」は何が違う? 治療と対策で知っておくべきポイント

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緑内障を放置すれば失明に至ることも

 そもそも緑内障には、専門医であっても「緑内障を疑うが、判断に迷う」といったケースがあり、そういう場合は長期にわたり様子を見ることになる。

「緑内障疑いの段階で眼圧を下げる手術をすれば、過剰医療になってしまう。同時手術を提案されたらその根拠をしっかり確認すべきです」

 これとは別に、手術に関連して押さえておきたいのが、「緑内障のために、白内障手術をする」場合があることだ。

「緑内障の中には、隅角が狭いために起こっている閉塞隅角緑内障といわれる型があります。この場合は、目の中の水(房水)の通り道である隅角が狭くなり、眼圧が上昇しているので、緑内障があるなら、白内障による症状はさほどひどくなくても、緑内障のために水晶体を取り除いて眼内レンズに換える手術が適応となります。しかし、緑内障の知識がしっかりある専門医でのしっかりした診断が必要。この手術についても安易に行うものではありません」

 なお繰り返しとなるが、現時点では緑内障は完治する病気ではないので、手術後も「これで治療は終了」とはならない。その後も長期の管理が必要となる。

※今年の3月9~15日は世界緑内障週間。日本緑内障学会による啓発活動として、全国の公共機関などが緑色にライトアップされる。意味するのは、緑内障にとって早期発見と治療継続が大切であり、希望を持って取り組みましょうというメッセージだ。

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