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南渕明宏

昭和医科大教授、心臓血管外科専門医、医学博士。

「トランプ関税」が世界の医療現場を直撃してしまう

公開日: 更新日:

 紀元前の昔から、中国の陶器、インドの布、レバノン杉、鉱物など世界中で物品が東へ西へ、交易してきました。世界は貿易で2000年前からつながっているのです。

 自民党への企業献金のおかげなのか、輸出企業には巨額な消費税が還付されています。今回、アメリカに輸出されている日本の自動車に、さらに関税がかかるようになり、「ざまぁみろ! トランプ万歳!」と思った人もいたかも知れません。

 しかし、このヘパリンも、原料が中国からアメリカに入る時点で関税がかかり、巡り巡って、日本の医療現場では価格が急騰するのではないでしょうか。間違いなく世界中の医療現場に影響が出るでしょう。日本だけではないのです! 「血液透析で命をつなげている人はどうしたらいいんだ。弱い立場のたくさんの人が困る!」という事態を招きかねません! ヘパリンは一例です。アメリカがグレートになったことで、医療現場ではさまざまな変化が起こることでしょう。日本の医療現場では、値段はすべて定額制。薬剤や縫合糸、点滴チューブや注射器など消耗品の価格が上昇すれば、それらはすべて病院の持ち出し。経営はますます逼迫します。供給している会社も価格上昇、製造中止、欠品で調達をやめる場合もあるでしょう。

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