(8)人間ドックで兆候をつかまえたい…自覚症状あり→病気が見つかるでは手遅れも

公開日: 更新日:

健康診断で心雑音を指摘されました」──といって患者さんがやってきます。職場の健康診断ですから、病気の自覚がない50歳前の人ばかりです。見つかった病気は僧帽弁閉鎖不全症。今まで仕事をしていたわけですから、自分ではあまり症状を感じない状態です。

 4月の終わりごろ、S・Eさんが私の診察を受けました。

「相当に悪いですよ。心臓も肥大しているし、不整脈も出ています。すぐに何とかしないと大変なことになりますよ」

「わかりました。でも連休明けに会社の昇進試験があるんです。それまでは頑張らないと」

 半年たって奥さんが病院にやってきて叱られました。

「どうして主人にもっときつく言わなかったんですか!」

 ご主人は5月の連休中にご自宅で突然、亡くなられたのです。

 健康診断や人間ドックで病気が見つかり、助かった人はいっぱいいます。人間の体は自覚症状がある→病気が見つかる、では手遅れな場合が多いのです。あらかじめ何らかの兆候をつかまえる方法をできるだけ試すべきです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態