「足」のトラブルは心臓病を見つける重要なサインになる
「ABI」という検査も行われています。足首と上腕の血圧を比較して、足の動脈の狭窄や閉塞を調べることができます。
これら3つの検査は動脈の状態を評価する検査で、静脈の状態を判断する場合は実際に診察を受けましょう。静脈瘤があるかどうかは視診、触診、エコー検査でわかります。
また診察では、皮膚にクモの足のような放射状に血管が広がった赤い斑点が現れるクモ状血管腫がないかどうかや、あざの程度を確認して静脈の状態をチェックできます。血管内を流れる血液には血小板が含まれていて、うっ血などにより血小板の機能が阻害されていると、あざとして現れるのです。
このように、足を診れば、血管と心臓の状態をかなり細かく把握できます。まずは日頃から自分で足を観察して状態を把握し、トラブルや不安があれば定期的に負担の少ない検査を受けることが心臓を守ることにつながるのです。
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