著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

円錐角膜(1)角膜変形で視力低下…乱視と間違われやすい

公開日: 更新日:

 発症のピークは、10代後半から20代です。10~20年かけてゆっくりと進行します。中年以降に進行が止まる患者さんが多いものの、中には40代以降になって急激に症状が進行するケースもまれに見られます。早い時期に罹患した人ほど、進行速度も速まります。

 治療方法としては、初期であれば眼鏡やソフトコンタクトレンズでの視力矯正が可能です。ただ、初期段階では眼科に行っても診断がつきにくいのが円錐角膜の特徴です。

 初期では円錐角膜と診断されず、乱視による視力低下として眼鏡やコンタクトレンズの度数を変更するなどの対応がなされることもあります。しかし、眼鏡やコンタクトを変えてもすっきり見えません。もしそういった経験をお持ちでしたら、念のため、角膜の形や厚みなどを医師に検査してもらうことをおすすめします。

 病気が進行し中等症以上になると、不正乱視が増えます。不正乱視になると、乱視のある方の目でものを見た際に物が何重にもぶれて見えてしまいます。中等症以上の円錐角膜の場合は、専用の特別なハードコンタクトレンズ以外では良好な矯正視力が得られなくなります。次回に続けます。

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