著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

老化防止のポイントは2時間以内の「寝だめ」と規則正しい「睡眠」

公開日: 更新日:

 睡眠健康状態と密接に関わっており、規則正しい睡眠パターンや適切な睡眠時間の維持、そして睡眠の質を高めることは、健康状態を良好に保つうえで重要であると考えられてきました。近年の研究では、睡眠の質が高いほど、老化のリスクが低いことも報告されています。

 一方で、多忙な日常を過ごす人にとっては、平日の睡眠時間が十分に確保できないことも多いでしょう。平日の睡眠時間を補う手段として、休日の睡眠時間を長めに確保する、いわゆる「寝だめ」を挙げることができます。休日の寝だめと老化の関連性を検討した研究論文が、プロス・ワンという科学誌に2025年10月8日付で掲載されました。

 米国で行われたこの研究では、国民健康栄養調査のデータに登録されていた4713人(平均47.54歳)が分析対象となりました。研究参加者に対して実施したアンケートの結果から、平日および休日の睡眠時間が調査され、両者の差を寝だめ時間と定義しています。また、血液検査のデータに基づいて生物学的な年齢が推計され、同年齢が実年齢を超えている場合を老化と定義しました。

 その結果、寝だめをしない人と比べて、寝だめ時間が0時間超~1時間以下の人で23%、1時間超~2時間以下の人で20%、統計学的にも有意に老化のリスクが低下しました。一方で、寝だめ時間が2時間超の人では、老化のリスク低下を認めませんでした。

 また、老化のリスク低下は日常的に就寝時間が早いなど、良好な睡眠習慣を持つ人でより顕著でした。

 論文著者らは、「休日の寝だめは老化のリスクを低下させるものの、睡眠パターンが不規則な人では、その効果が弱まるかもしれない」と考察しています。

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