年末年始9連休だった人要注意?「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」をチェックして糖尿病を未然に防ぐ!
9連休以上に高血糖のリスクあり
年末年始はゴールデンウイークと並んで1年のうちで長い休暇が取れる時期。昨年から今年にかけての今回も多くの人が9連休をしっかり楽しんだようだが、その陰には見過ごすことのできない「健康リスク」が潜んでいるという。それは……。
2月の「全国生活習慣病予防月間」を機に、日本生活習慣病予防協会では年末年始休暇の生活習慣にどのような健康リスクがあるのかを探ることを目的に全国の20~69歳の男女約2500人を対象とした「冬の生活実態調査」を行った。
ここでは年末年始の休みが「9連休以上だったグループ」と「9連休未満だったグループ(通常連休グループ)」に分け、休暇の長さによって生活習慣にどんな違いが表れるのか、そして、どのような健康リスクがあるのかを探っている。
その結果、9連休以上グループと通常連休グループを比較してみると「年末年始の食事回数」は9連休以上グループの36.1%が「普段より増えた」と回答、また「年末年始の暴飲飲食」に関しては9連休以上グループの48.3%が「自覚あり」とするなど、9連休以上グループは通常連休グループに比べて「生活リズムの乱れ」や「暴飲暴食」「運動量の低下」といった健康リスクを高める生活習慣の項目がいずれも10ポイント以上高い水準にあることが明らかになっており、これらの生活習慣はすべて、糖尿病の起因にもなる高血糖のリスクをまねくものである。
その一方で半数以上(54.4%)の人が最もなりたくない病気として「糖尿病」を上げていることも分かった。
糖尿病と深い関係がある「HbA1c」
糖尿病は血糖値が高い状態である「高血糖」が慢性的に続く病気だ。
その状態を放置していると血管が高血糖によって徐々に侵され、やがては心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な合併症を誘発して最悪の場合、死に至ることもあるというから何とも恐ろしい。
高血糖を防ぐ、すなわち血糖値を上昇させないようにするためにはどうしたらいいのかといえば、その答えとなる日頃から意識しておきたい指標がある。「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」がそれだ。
健康診断11項目中で最も認知が低い「HbA1c」
「HbA1c」は血液中の赤血球にあるヘモグロビンとブドウ糖が結合した割合(%)を示した、糖尿病の治療において血糖コントロールの最重要指標とされているもの。健康診断の結果にも明記されているので誰でもチェックすることが可能だが、「HbA1c」について知っている人は極めて少ない。
前述の「冬の生活実態調査」でも健康診断の11項目の中で「HbA1c」を「知らない」という人が全項目中トップの46.4%もおり、さらに「HbA1c」と血糖値の違いを正しく理解している人は8.5%と全体の1割未満。糖尿病という一番なりたくない病気に関わっている血糖値の状態を知る上で重要な指標でありながら正しく理解されていないというのが現状のようだ。
食物繊維の多い食品、ヨーグルトなどを意識的に摂取したい
通常「HbA1c」は5.5%以下なら基準範囲で、6.5%以上となると糖尿病の可能性が疑われるが、その間の5.6%~6.4%がいわゆる予備軍。この範囲にある人は糖尿病へと進行しないうちに適切な食事・運動療法によって体重の増加や肥満を防ぐことが何よりも大切なのだ。
食事に関していうと「HbA1c」の数値を安定させ、血糖値の上昇を抑えるためには高カロリー・高脂肪の食事を極力減らすことが必要だ。というのも、体内の組織に糖を取り込ませることで血糖値を下げるという大事な役割を担っているホルモン「インスリン」は体脂肪が増えるとその働きが悪くなり、組織に糖が取り込まれにくくなってしまうからだ。すると、それが血糖値や「HbA1c」の上昇を招き糖尿病のリスクを高めることになるというわけだ。
ある研究の結果「HbA1c」が1%低下すると合併症の危険性が約4分の1に減少するという報告がなされている。それだけに健康診断で「HbA1c」の数値に問題があることが分かれば、すぐにでも毎日の食事や運動の生活習慣の改善を始めるべきだろう。
血糖値を抑えたり「HbA1c」を下げるには全粒穀物、野菜、豆類、果物など食物繊維の多い食品、脂の乗った魚類、ナッツ、オリーブ油などの良質な脂肪、ヨーグルトなどがおススメ。日頃から意識的に摂取するようにしたいものだ。
2~3月は「HbA1c」が1年で最も高くなる
今回の調査を実施した同協会の代表で東京慈恵会医科大学客員教授の和田高士先生は調査結果を踏まえて、「これまで休みの長さに着目した調査データはありませんでした。その意味で今回の調査は非常に意義のあるものであるといえるでしょうね。2~3月は冬の暴飲暴食や運動不足も影響し『HbA1c』が年間で最も高くなる時期。年末年始の生活習慣に不安がある人は、まずはご自身の『HbA1c』をチェックし、数値が高かったり、これまでより数値が上昇している場合には早期に対策を検討しましょう」とアドバイスしている。


















