著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

AIの有効活用…「褒め」でやる気と能力が向上する

公開日: 更新日:

 人は褒められると、やる気が促進される生き物です。興味深いことに、「褒められる」という行為は、人間ではなく、ロボットやAIでも同様の効果があることを示す研究があります。

 国際電気通信基礎技術研究所の塩見らの研究チームは、ロボットやCGキャラクターなどから褒められた際、人の運動技能の習得スピードがどうなるのかを調べています。

 この研究(2020年)では、96人の大学生を対象に、ある連続的な指の動かし方を覚えてもらうよう指示しました。練習中に、小型ロボット「Sota(ソータ)」や画面上のCGキャラに「素晴らしいですね」などと褒められる人と、褒められない人の2つのグループに分けたところ、ロボットに褒められた前者は、後者に比べて、翌日の習得効率がアップしていることが分かったといいます。誰かに褒められるというアクションは、必ずしも人間である必要はなく、仮想的な存在からでも効果があるというわけです。

 この実験の面白いところは、1体よりも2体から褒められた方が、さらに能力が伸びたという点です。「褒められる」という行為は、褒め方という“質”も大事ですが、シンプルにたくさんの他者から認められる(褒められる)ことが重要である可能性が示唆された──この結果は、上手にやる気を促進させるテクニックとして、とても重宝するのではないでしょうか。

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