著者のコラム一覧
奥野修司ノンフィクション作家

▽おくの・しゅうじ 1948年、大阪府生まれ。「ナツコ 沖縄密貿易の女王」で講談社ノンフィクション賞(05年)、大宅壮一ノンフィクション賞(06年)を受賞。食べ物と健康に関しても精力的に取材を続け、近著に「本当は危ない国産食品 」(新潮新書)がある。

(1)イベルメクチンはなぜ新型コロナ禍で使われなかったのか

公開日: 更新日:

 つい数年前、新型コロナが世界中を席巻したことも、今やうたかたのようだが、私自身が今も気になっているのは、大村智博士らが発見してノーベル生理学・医学賞を受賞したイベルメクチンのことである。

 新型コロナの感染者が出始めた頃だった。拙著「『副作用のない抗がん剤』の誕生」(文芸春秋)で紹介した故・前田浩熊本大名誉教授から、イベルメクチンは抗寄生虫薬で知られているが、それはごく一部で、強い抗ウイルス作用もあるから特効薬になるかもしれない、と言われた。実際、2020年4月、オーストラリアの大学はイベルメクチンが「新型コロナウイルスの複製を阻害する」と発表している。それ以外にも新型コロナに有効という情報は、ネット上でもよく見られた。

 大村博士も、北里病院でイベルメクチンの治験を開始すると発表し、海外では「イベルメクチンがパンデミックを終息させるだろう」と予言する医師もいたほどだった。

 ところが、いつの間にかそんな情報は消えていった。海外で消えるのはともかく、日本発のイベルメクチンが日本でも話題にならなくなったのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    眞鍋かをり「愛子天皇待望論」は“陰謀論”発言が波紋…高学歴タレントコメンテーター生き残りの厳しい現状

  2. 2

    横綱大の里は“休場”に逃げられない? タイミングが悪すぎた土俵際の「大ジャンプ」

  3. 3

    佐々木朗希をヤンキースが強奪へ…大谷翔平&山本由伸を奪われた名門が企んだ雪辱戦

  4. 4

    三山凌輝「裏切り愛」でも愛娘・趣里に離婚を勧められない水谷豊&伊藤蘭の悲痛

  5. 5

    今夏の専大松戸の継投策が「エース→2番手」ではなく「2番手→エース」の理由…いざ千葉県大会決勝へ

  1. 6

    趣里の好感度にもいよいよ影響が…パスタ店開業の三山凌輝は「物言えば唇寒し」の悪循環

  2. 7

    中森明菜のタモリ評「心の底からホッとします」は国民の総意か? サングラス姿と性格的な3要素

  3. 8

    佐々木朗希は一軍復帰1試合でまた抹消…どれだけ脆弱でもドジャースが欲しがったワケ

  4. 9

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  5. 10

    “令和の武器商人”こと小泉進次郎防衛相の「核ありき発言」に自民国防族もカンカン