著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

88歳男性…心不全でむくみがひどくても、食べたいものを

公開日: 更新日:

「そうなんですよ。これでも少し細くなった方で、病院ではゾウの足みたいに太くてパンパンでした」(患者)

「お食事については、何か栄養指導はありましたか?」(私)

「ありました」(患者)

「入院前も、母と2人でけっこう外食していたみたいで。味の好みもうるさいんですが、これを機に配食サービスを試してもいいかなと思っています」(息子)

 エレベーターのない自宅マンションの3階まで、息子さんと一緒にゆっくり階段を上ってきても、気道が狭くなることで生じるゼーゼーという呼吸音は聞かれませんでした。トイレへの移動も手すりにつかまりながら自力でできており、ADL(日常生活動作)は十分に保たれています。意識も清明で、認知機能も良好な印象でした。

 医療的には塩分の過剰摂取は控えていただくべきです。しかしこれほど自立されていて、食への好みもはっきりしているとなると、食欲が落ちないよう好きなものを召し上がりながら、ゆっくり過ごしていただくくらいでよいかもしれないとも感じています。

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