むくんでいるのに脱水…高齢者に潜む「血管内脱水」と腎障害
「腎臓は血流を必要とする臓器です。心臓から送り出される血液のおよそ20%が腎臓へ流れ込み、老廃物をろ過し、水分や電解質の調整を行っています。そのため、血管内の血液量が減ると腎臓は大きな影響を受けます」
血流不足が続くと、腎臓は酸素不足に陥り、急性腎障害(AKI)を起こす危険が高まる。さらに近年では、一度起こしたAKIが、その後の慢性腎臓病(CKD)の進行につながることも分かっている。
特に注意が必要なのが糖尿病患者だ。高血糖になると、余分なブドウ糖を尿中に排出しようとして尿量が増える「浸透圧利尿」が起こり、体内の水分が失われる。
「糖尿病の患者さんでは、尿から糖と一緒に水分も失われます。高齢者では喉の渇きを感じにくいこともあり、本人が気づかないうちに脱水が進む場合があります。発熱や下痢、食欲低下が重なると、腎機能が急激に悪化するケースがあります」
また糖尿病では高血糖によって腎臓の細い血管が傷つく「糖尿病性腎症」が起こる場合がある。
もともと腎臓の予備能力が低下している人では、血管内脱水による血流低下が加わることで、腎障害の危険はさらに高まる。


















