むくんでいるのに脱水…高齢者に潜む「血管内脱水」と腎障害
「糖尿病性腎症がある患者さんでは、軽い脱水でも腎機能が悪化することがあります。尿アルブミン検査や血液検査で、腎臓の状態を定期的に確認することが大切です」
■おしっこが減ったら要注意
では、水をたくさん飲めば血管内脱水は改善するのだろうか。答えは「その人の状態によって異なる」だ。健康な人では十分な水分補給が熱中症予防になる。しかし、心不全や慢性腎臓病の患者では、水分を取り過ぎると心臓への負担が増え、むくみや息苦しさが悪化する場合がある。一方で、利尿薬が効き過ぎれば血管内の血液量が不足し、腎機能が悪化することもある。
つまり、水分管理は「多ければよい」「少なければよい」という単純な問題ではないのだ。
高齢者は喉の渇きを感じにくく、水分摂取が不足しやすい。また、高血圧、糖尿病、心不全などで複数の薬を服用している人も多い。夏の暑さ、感染症、食欲低下などが重なると、血管内脱水から腎障害へ進む危険性は高まる。ただし、一般の人が自分で血管内脱水かどうかを判断するのは難しい。むくみがあるから安心、水分を控えればよい、と自己判断するのは危険だ。注意したい症状は、尿量が急に減った、強いだるさがある、立ちくらみが増えた、体重が急に増減した、足のむくみが悪化した、息苦しさがある……といった変化だという。


















