狐がコーンと<千駄木>

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 すずらん通りの某店で飲む予定だった。「見知った客ばかり」との常連客の言葉が象徴する通り、教えてもらわなければ入る気にならない、そっけない門構え。人によっては、ドアを開けるのも勇気がいるだろう。

 ところが入ってみれば、天国。常連も一見も等しく距離を置いて接する主人。料理は一手間も二手間もかけていて、和洋中すべてうまい。居心地抜群。1回行って、その後、土日を挟んですぐに行きたくなったのは、当然のことだと思う。

 ところが、まさかの「しばらくお休みします」の張り紙。飲んで、食べて、昇天する予定だったのに! うーん、どうしようかな。

 千駄木を最近気に入っているのは、歌舞伎町などとはまた違った「混在感」があるから。オシャレな雰囲気のカフェバーで喪服姿の高齢女性が飲んでいたり、昭和の雰囲気の飲み屋街に生フルーツのカクテルを飲ませるバーがあったり。いかにも谷根千散歩の“観光客”向けの店なのに、地元客に愛されていて、そして上を見上げれば住まいがあり、“観光”も“生活”も一緒くた、というような。

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