常見陽平さん<2>リクルートでの8年半は残業地獄に苦んだ
新卒で入社したリクルート。入ってから気付いたのは、大きなことをやりたいけれど、やりたいことが具体的にあるわけではない人たちが集まっているということでした。今は違うと思いますが、当時はそういう人たちがたくさんいたんです。たとえば、本当は東大に行きたかったけれど行けなかったとか、何かしらのコンプレックスを抱えている人が多いという印象でした。
それだけではなく、親の事業が倒産するなど強烈な人生体験のある人や、大学時代からビジネスをやっていたり大道芸で人気を得ていたり、目立つ人が多かったですね。僕も一橋大学でプロレス研究会にいたので、入社前には上司たちに「一橋のプロレスのヤツ」と呼ばれていたようです。
入社して最初に配属されたのは、通信サービスの事業部で、営業職でした。それから毎日残業に追われることに。
徹夜は平気なほうだったのですが、実際働いてみるときつかったですね。夜8時から会議が始まったり、その後10時から企画書を書いたり。