スパルタ英会話社長・小茂鳥雅史氏 鞄には常に1~3冊携帯

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 母方の祖父が三島由紀夫の弟で外交官の平岡千之、父が慶大理工学部の小茂鳥潤教授――。小茂鳥雅史社長は、慶大理工学部大学院、モルガン・スタンレーMUFG証券を経て、スピーキング中心の3カ月短期集中型英会話教室「スパルタ英会話」を4年前に設立した。マンツーマン、グループレッスン、オンラインレッスン、コーチングを組み合わせたオーダーメードレッスンが特徴で、新宿本社のほか、昨年12月に自由が丘にも教室を開いた。

 子どもの頃から読書好き。大学に入ってから、赤川次郎や浅田次郎、東野圭吾、半村良らの小説に没頭。さらに自己啓発書、経営書などを読み漁り、大学院時代は純文学、哲学書に力を入れた。

「その間、大伯父の作品にも触れました。初めは内容がよく分からなかったのですが、大学1年の頃、『金閣寺』を読む企画を自分で立て、2泊3日で京都に旅行。三十三間堂など、小説に出てくるシーンをたどりながら、最後に金閣寺に行き、読了するというものです。こうすることで、より興味を持って読むことができました。また、大学院時代に『豊饒の海』の第1巻『春の海』を読んだとき、きれいな一文に出合い、衝撃を受けました。3行にわたって毛細血管を比喩的に表現していて、実に素晴らしかった。これが文章を楽しむことなのだと実感しましたね」

 大学院時代は、デカルトの「方法序説」など、哲学書にハマった。物理学が好きで、真理を追究する姿勢に感銘を受けたためだ。

 最近、一番の本は「サピエンス全史」(ユヴァル・ノア・ハラリ)だ。

「ホモ・サピエンスの現在までの歴史を包括的に見ているものですが、著者の人類論が入っている。人類はサピエンス以外にもいたが、サピエンスだけが生き残った。それは噂を信じられたからで、それで神や国、ビジョンなど、抽象的なものに向かって多くの人が進むことができ、それが力となって生き残ることができたとつづる。生物学や歴史、宗教など、私がこれまで読んできたものがひとつのストーリーとなって、自分の中にストンと入りました。続編の『ホモ・デウス』も面白いですね」

 一方、これまで何か大事な時に、その都度読んできた本もある。

「大学ではアイスホッケー部の副主将。試合の前には、バスケットボール漫画『スラムダンク』の最後のシーンを読みましたし、モルガン・スタンレーMUFGの最終面接の時には、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を3日間ひたすら読んで、精神統一して臨みました。本は死ぬまで欠かせない大切なものです」

 かばんの中に1~3冊携帯。電車の中など、わずかな時間にも本を取り出す。

「本は必ず購入します。どんどん買ってしまうので、未読のモノが300冊近くたまってしまい、この半年で約100冊読みました。書店に行くと自重しているつもりなのに、つい買ってしまうんです。ハハハ。電子書籍はダメですね。紙の本だと、読むたびに汚れていく。それを見ると“これだけ読み込んだんだ”と、自分の頑張りが分かる。いいと思いませんか?」

 (取材・文=坂本俊夫)

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