成毛眞さん<1>単位を落としていても卒業できることになり

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 マイクロソフト(現・日本マイクロソフト)の代表取締役社長として活躍し、45歳で独立後は投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。現在は書評サイトの代表も務め、「俺たちの定年後 成毛流・60歳からの生き方指南」(ワニブックスPLUS新書)などの著書もある。

「本を書くのは趣味みたいなもの。『生きてるよ』ってアリバイみたいな感じです。マイクロソフト時代はそれほどではなかったけど、ベンチャーキャピタルの『インスパイア』で大儲け、サラリーマン10人の一生分くらいのイメージかな。だから稼ぐ必要がないんです」

 1979年に中央大学商学部を卒業しているが、就職活動はしていないという。

「1社たりとも出向いたことも調べたこともありません。4年の夏に飲み屋で知り合った丸紅の人事部長からは声を掛けられていたんだけど……。英語や体育の単位を落としていて、『卒業見込み証明書』が出なかったんです。それで諦めて就活もしてなかったんだけど、僕の卒業年に大学が御茶ノ水から八王子に移ることになっていて、単位がない人でも卒業できることになったんです。非合法だと思いますけどね」

■彼女に就職先を相談すると…

 卒業はできるが就職先はない。そこで北海道にいた彼女(現在の妻)に相談した。

「彼女は札幌で英語を習っていたんですが、その先生の知り合いが千歳でガソリンスタンドをしていて、そこによく給油に来るおじさんが新卒を探していると聞きました。それで受けたのが、日米合弁の自動車部品製造会社。何をしているか知らない状態で入ったんです」

 営業部に配属され、3年いた。「今でも、あそこにずっといたら良かったなと思うぐらい、居心地がよかった」と振り返る。

「仕事じゃなくて、会社がピカイチで面白かった。営業部といっても、僕と課長の2人だけ。隣に総務課があって、その課長がおもしろい大阪人で義理の兄貴が専務(事実上の社長)という同族企業でした。ある時、専務が金庫を開けたらバナナが入っていて、課長に『なんでバナナ入れているんだ』って聞くと、『自分の机に置いといたら成毛が食べちゃうんで金庫に入れてます』って答えるわけ。それで専務に呼び出されて、『人の机の引き出しを開けてバナナを食うな』と怒られたことも。本人はいたって真面目なんですが、めちゃくちゃな人でしたね」

 新卒は成毛さんのほかに理系出身が2人。会社は「3人で家を借りろ」と一戸建ての社宅を用意してくれたが……。

 =つづく

(取材・文=小野真依子/日刊ゲンダイ)

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