しまうまプリントシステム髙橋洋一郎社長 変化球の「ビジネス書図鑑」がお気に入り

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 スマホで撮った息子や娘の学芸会の雄姿を紙焼き写真で保存したい――。街の写真屋さんが次々と姿を消す中、急成長しているのがオンラインで写真現像を請け負う「しまうまプリント」だ。社長の髙橋洋一郎さん(53)は、若い頃はヘビーメタルバンドでギターを弾いていた変わり種だ。

  ◇  ◇  ◇

 パソコンやスマホから写真の画像データを送ると、プリントした写真を最速で即日配送。1枚6円~(100枚以上で送料無料)と安い上、簡単な操作でお手製のフォトブック(文庫サイズで1冊198円~)まで制作できる。

「フォトブックは結婚式や出産、おばあちゃんの米寿の祝いなどを、一般の本屋さんでも売っているような写真集にまとめるサービスです。1冊からの注文が可能で、好きな文字も入れられます」

 俳句を始めた人なら好きな写真を入れた句集も手作りできそうだ。

 さて肝心の髙橋さんだが、どこから説明したらよいのか迷ってしまう。

 中学時代はアリス、松山千春に憧れたごく普通の少年。高校に進学すると、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープルに感化され、ヘビメタを始めてしまった。穏やかな風貌からは想像もつかないが、若い頃は本気でプロを目指していた。

「ミュージシャンとして活動していましたが、いわゆる『音楽性の不一致』でバンドを脱退。河合楽器製作所に就職しました。その後、独学でマイクロソフトのMS―DOSやベーシックなどパソコンの知識をマスターし、フリーランスで通信カラオケやプロのミュージシャンのレコーディングでデータの打ち込みをやっていました」

■河合楽器時代の先輩の影響で椎名誠を読む

 サラリーマン時代に出会った上司が椎名誠の愛読者だった。

「6つ上の尊敬できる人物で、最初は借りて読んだはず。すぐに私も椎名誠さんのハチャメチャさにひかれ、彼を探して新宿の街まで飲みに行ったこともありました。他にも浅田次郎さんの『壬生義士伝』なども好きですね」

 大の車好きで、富士スピードウェイで愛車のポルシェ911・GT3を飛ばしたこともある。

「今はお休みしていますが、3万円ほどの年会費を払えば会員になれますので、ゴルフなどの趣味よりお金はかからないかもしれません。サーキット場ですから時速250キロ以上は出ますね」

 12年前に鹿児島市で「しまうま」の前身の会社を設立。会社が急拡大する中で社員数も増えたころで、ビジネス書も読むようになった。

「ちょっと変化球かもしれませんが、最近は『見るだけでわかる! ビジネス書図鑑』が面白かった。世界で注目の35冊の本の解説本。そう言ってしまうとおしまいですが、イラストを使って相当レベルの高い解説をしてくれています。『ティール組織』『サピエンス全史』『イノベーションのジレンマ』といったよく世情の話題に上る書籍を読んだ気になれる(笑い)」

 実は、この「ビジネス書図鑑」を紹介してきたのが会社の部下だった。「社員も増え、仲間内で共通認識を持つことも難しくなります。本の読み方、効用はさまざまあると思いますが、面白い本があるよと紹介することで自分の意思を間接的に伝えたり、あるいは社員がどんな本を読んでいるかを知ることで、その人のモノの見方、考え方の傾向を知ることもできます。ですから、互いに本を薦め合うし、社員同士で本の貸し借りも頻繁なようです」

 最後に、やや照れる髙橋さんをオフィスの玄関口に置いてあるシマウマの椅子に座らせて記念撮影。どんなバンドに所属していたかと聞くと、思わずのけ反るようなビッグバンドだった。

(取材・文=加藤広栄/日刊ゲンダイ)

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