夏樹久視
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夏樹久視作家

1947年東京生まれ。週刊誌アンカー、紀行作家、料理評論家などを経て推理作家に。別名で執筆の多くの作品が話題を呼びTVドラマ化。母親の認知症を機に、65歳でヘルパー2級の資格を取得、約5年間、デイサービスでの就業を経験する。紀行文、料理本、ミステリーなど著書多数。日本推理作家協会員。

フーゾク? 添乗員のサービストークがとんでもないことに

公開日: 更新日:

 お年寄りを、デイサービスから自宅にお送りする時刻になった。第1便は、おばあちゃんが5人、運転手は僕で、添乗員は九州出身、45歳の男子職員の小池さんだ。

 乗客を飽きさせないのも添乗員の仕事。さて、今日は小池さんが何を話すかと思っていると、話題は締め切り間近のジャンボ宝くじだった。

「3億円が当たったら、どうしますか?」

 小池さんの質問に、全員がシラーッとしたまま。どうやらお年寄りには、3億円という金額に実感がないようだ。

 そんな空気を読んだ小池さんは、話を小さくしてきた。

「300万円だったら、どうします?」

 話し好きの鈴木さんが、答える。

「私だったら、大好きなイチゴ大福をお腹いっぱい食べるわ」

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