ウマい食遺産で旅気分 全国を歩いた小林しのぶ氏が厳選「夏の晩酌」にぴったりな5品

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呼子名産の唯一無二

 いつもなら夏休みの計画を立てるころだが、コロナの感染者が各地で再拡大しているだけに、夏のレジャーを自粛する人がいるかもしれない。そんなコロナ禍の夏に少しでも旅行気分を味わうなら、やっぱり食か。

 旅行ジャーナリストの小林しのぶ氏は新刊「日本が誇る絶品の食遺産100」(天夢人)を上梓。全国のおいしいものを知る小林氏に晩酌にお薦めの5品を教えてもらった。

イカしゅうまい
■萬坊

 この呼子の店こそ、イカしゅうまい発祥の店です。名物の活イカの刺し身は透き通っていて弾力性に富み、噛み締めると甘味がじわりじわり。あの味の感動をいつでも好きなときに再現してくれるのが、イカしゅうまいです。

 中身はイカ(上身だけ使用)や魚肉のすり身に、産みたて卵、タマネギ、塩、食用油などを加えたもので、それぞれが厳選されています。

 たとえば、卵は動物性原料を一切使わず、純植物性原料のみの飼料だけで育てられた鶏の卵。タマネギは産地を指定、塩もにがり成分たっぷりの天然海塩のみで……。

 熱々のしゅうまいをいただいたときのイカの風味。あれほど豊かなイカを感じるしゅうまいはほかにありません。独特の歯ごたえもあり、食べ始めたらやめられない唯一無二の味です。

「いかしゅうまい」(大まる8個入り×3箱)3888円。送料別。

(住)佐賀県唐津市呼子町殿ノ浦1944―1
 ℡0955・82・4888

会話もOK ラップをむいてパクッ

マスクで手まり寿司
■お弁当の万年屋

 箱には、ラップに包まれた真ん丸が8つ。その名の通り、マスクをしたまま食べられます。

 1つを持ち上げ、ラップを半分クルリとむいて片手に持ち、もう一方の手でマスクをヒョイと持ち上げて口の中へ。すぐにマスクを戻してもぐもぐもぐ。ウマいっ!

 種類は常陸牛の肉巻きが3つ、常陸牛のそぼろ寿司が4つ(県産紅白レンコン、県産花ニンジン、枝豆)、そして県産サツマイモの茶巾入りです。常陸牛のウマ味と酢飯がよく合います。

 みんなで食べても唾液が飛ばず、会話もOK。マスクをしたまま食べられるからこそです。

 丁寧な調理法で賞味期限は48時間。全国発送が可能で、どこに住んでいてもやさしい味を味わえます。価格は1480円で、取り寄せは4個7200円(送料込み)~。

(住)茨城県東茨城郡大洗町磯浜町3666―2
 ℡029・267・5104

吟醸酒と一緒に舌の上で

牛肉のしぐれ煮
■新竹商店

 舌先からじわりじわりと脂の甘味とウマ味が広がって、いつの間にか口の中から溶けてなくなる。「肉」のイメージを覆す、あっさりフワリとした食感と、クセがなくスッと体になじむ味わい。これこそ、この店の黒毛和牛のしぐれ煮です。

 使用する肉は、松阪市中町にある精肉店「丸中本店」から仕入れている黒毛和牛。バラと赤身を混ぜてスライスし、醤油とみりん、三温糖に土ショウガを隠し味にして、煮上げています。添加物、保存料は一切使っていません。

 炊きたてのご飯にのせてかき込んでもいいけれど、冷たい吟醸酒を片手に、少しずつ舌で転がして食べるのも粋。卵かけご飯にちょっとのせても、おにぎりの具にしてもいいでしょう。

 姉妹品のそぼろ煮は、粗めのひき肉の歯ごたえがなんとも言えません。しぐれ煮と一緒にどうぞ。しぐれ煮、そぼろ煮とも各1300円。送料別。

(住)三重県松阪市日野町729―3
 ℡0598・21・4350

地魚を絶妙な塩加減で天日干し

干物
■KAN-ICHI

 兵庫県の香住漁港はカニが名物ですが、すごい干物もあります。その名店がこちらです。

 一番の名物アナゴの甘辛干しは、醤油ベースのタレが染み込んだプリップリの地アナゴで、さっと軽くあぶっていただきます。口の中でアナゴの脂、皮、身、タレがすべて混じりあって絶妙なうまさを引き出していきます。冷凍アナゴの緩んだ身とは違い、筋肉質で食べごたえがあるのです。

 次にドギの干物。深海魚のゲンゲで、コラーゲンを含んだヒョロッと細長い魚は、噛めば噛むほど味が染み出て、酒飲みにはたまりません。

 そしてホタルイカ、カレイ、キンキ、ノドグロなど香住の魚種の豊富さには驚かされます。どれも地物で、機械干しではなく、天日干し。日照時間、温度、湿度などにより微妙に塩加減を変えています。オーナーは、香住漁港の仲買人。極上の干物は、目利きのよさがあればこそです。アナゴの甘辛干し1300円、極旨干物セット6500円。送料別。

(住)兵庫県美方郡香美町香住区七日市308
 ℡0796・39・1147

桂白瓜と菜の花が後を引く

漬物
■加藤順漬物店

 京都で一番。私が40年近く通い続けている漬物店です。

 ナスを細かく刻んだしば漬けの「あじしば」、キュウリ、ミョウガ、ショウガ、ナスに昆布を加えた「みより漬」など40~50種類。壬生菜、すぐき、桂白瓜などの京野菜をはじめ、日野菜、菜の花、紅大根、山椒など彩り豊かな野菜が漬物にされます。

 今の時季なら、菜の花漬けと並んで後を引くのが桂白瓜。刻んだ薄さ、パリッとした歯ごたえ、あっさりした塩気、一度食べたら止まらない。春、夏の限定販売ですが、一年中食べたい。そう思っても、秋冬はない。だから余計に食べたくなるのです。

 それに冬の千枚漬けといったら! 大量に買い込み、酒のつまみに、お茶請けに、お腹がすいたら加藤順の千枚漬けを口に放り込む。霜降りステーキより千枚漬けが好きです。ちりめん菜の花漬1袋810円、浅漬桂白瓜1袋540円。送料別。

(住)京都市左京区二条大橋東入る大文字町165―2
 ℡075・771・2302

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