飲酒運転の罰として葬儀場の清掃を…台湾・高雄市が新設した再犯防止策の“狙い”
台湾・高雄市の民政局は、飲酒運転で摘発されたドライバーにユニークな罰を科している。市営葬儀場の清掃を行わせているのだ。
高雄市では昨年12月26日、酒に酔った男が車で一家4人をはね、1人が死亡、3人が重軽傷を負う悲惨な事故が発生。
これを受けて、陳其邁市長が発表したのが、葬儀場清掃という新たなペナルティーだ。死を身近に感じさせ、命を尊重する気持ちを芽生えさせ、飲酒運転の再犯を防止することが狙いだという。
1月18日、初めてこの新しい罰が科せられ、飲酒運転で摘発された男10人、女1人が葬儀場の遺体安置所の冷蔵設備や火葬設備などの清掃を行った。
約4時間の作業を終えた11人は全員、深い反省の色を見せていたという。うち1人は地元メディアにこう語った。
「私は安置所の冷蔵設備のドアの拭き掃除をしました。『ここに遺体が入っていたんだ』と実感しました。こんなに死を身近に感じたのは初めてで、ショックでした。今後、運転には十分注意します。飲酒運転など絶対にしません」
果たして飲酒運転の減少につながるか……今後に注目だ。