出井康博
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出井康博ジャーナリスト

いでい・やすひろ 1965年、岡山県生まれ。早大政経学部卒業。英字紙「THE NIKKEI WEEKLY」記者などを経て、フリー。著書に「移民クライシス 偽装留学生、奴隷労働の最前線」(角川新書)、「ルポ ニッポン絶望工場」(講談社+α新書)など。

(62)岸田政権の新型コロナ水際対策 あやふやな基準と怪しい実効性

公開日: 更新日:

 3月中旬、グエンさん(29)は帰省先のベトナムから夫と1歳の子どもと一緒に日本へ戻った。この頃の政府の新型コロナ水際対策では、ベトナムなど14カ国をオミクロン株感染が広がる「指定国」と定め、入国者には自宅やホテルでの一定期間の待機を求めていた。

 グエンさん一家が選んだのは「ホテル」での待機だった。入国3日目以降に受けるPCR検査の費用のほか、宿泊費や食費も無料だったからだ。グエンさんは日本の気前の良さに驚いたという。

「ベトナムでもホテルで2週間隔離されましたが、宿泊費は自己負担だったので、帰国時にかかった費用は、片道の航空券を含めると30万円以上になりました。ホテル代まで払ってくれるなんて、さすが日本はベトナムとは違うな、と思いました」

 一方、指定国以外からの入国者は、ワクチンの3回接種を終えていて、空港検疫でのPCR検査で陰性が証明されれば、待機は求められなかった。

 ただし、「指定国」の基準は曖昧だ。たとえば、3月26日に指定国から外れたシンガポールは、感染のピークこそ越えていたが、その水準は依然として高かった。当初から指定国となっていない欧州諸国でも、同様に新型コロナの感染は収まっていなかった。

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