出井康博
著者のコラム一覧
出井康博ジャーナリスト

いでい・やすひろ 1965年、岡山県生まれ。早大政経学部卒業。英字紙「THE NIKKEI WEEKLY」記者などを経て、フリー。著書に「移民クライシス 偽装留学生、奴隷労働の最前線」(角川新書)、「ルポ ニッポン絶望工場」(講談社+α新書)など。

(61)水際対策には多額の税金が…指定14カ国に定められたルールに「もう一つの利権」が見え隠れ

公開日: 更新日:

 岸田政権が今年3月から新型コロナ水際対策を緩和し始めた背景に、産業界や学校業界の影響力があったのは間違いない。産業界は実習生ら低賃金の外国人労働者、日本語学校をはじめとする学校業界は留学生の早期受け入れ再開を望み、政府・与党への陳情を展開していた。

 その一方で世論には対策緩和に対する不安が根強く残っており、緩和によってコロナ感染が再拡大すれば、7月に迫る参院選に悪影響が出てしまう。そこで岸田政権は、世論の動向を見極めつつ慎重に緩和を続けた。入国者は一気に増やさず、3月から4月にかけて上限を3500人、5000人、7000人、1万人と小刻みに引き上げた。一部の国からの入国者にはホテル待機も求め、「安心・安全」のアピールに躍起だった。

 むろん慎重な姿勢自体は何ら責められるべきものではないが、検疫やホテル待機には多額の税金が投入された。その実効性はあったのか。

 ベトナム人のグエンさん(29)は3月中旬、一時帰国していた母国から日本へ戻った。一緒に会社を経営するベトナム人の夫と1歳になる子どもを伴い、成田空港に到着した日のことをこう振り返る。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    小栗旬が米国に再移住を決めた裏に…“大好きな先輩”西島秀俊の些細なひと言

    小栗旬が米国に再移住を決めた裏に…“大好きな先輩”西島秀俊の些細なひと言

  2. 2
    プロ注目左腕の京都国際・森下瑠大 初戦3回4失点KOにニンマリの球団

    プロ注目左腕の京都国際・森下瑠大 初戦3回4失点KOにニンマリの球団

  3. 3
    巨人球団ワースト記録更新の8本目“満塁本塁打病”…ベンチで真っ青なコーチ2人の名前

    巨人球団ワースト記録更新の8本目“満塁本塁打病”…ベンチで真っ青なコーチ2人の名前

  4. 4
    有田芳生氏「統一教会は毎月1億円の『対策費』で『政治の力』に頼った」

    有田芳生氏「統一教会は毎月1億円の『対策費』で『政治の力』に頼った」

  5. 5
    小栗旬が竹内涼真に御立腹…「小栗会」のパシリにご指名か

    小栗旬が竹内涼真に御立腹…「小栗会」のパシリにご指名か

  1. 6
    六平直政さん「オレの髪がフサフサだった頃、唐十郎さんと長男・義丹と伊豆で撮った1枚は…」

    六平直政さん「オレの髪がフサフサだった頃、唐十郎さんと長男・義丹と伊豆で撮った1枚は…」

  2. 7
    山田優は第4子出産でも辻希美「ママタレ女王」の座は奪えない…アンチの存在がネックに

    山田優は第4子出産でも辻希美「ママタレ女王」の座は奪えない…アンチの存在がネックに

  3. 8
    旧統一教会と対峙する弁護士・ジャーナリストが受けた嫌がらせ…無言電話や尾行だけじゃない

    旧統一教会と対峙する弁護士・ジャーナリストが受けた嫌がらせ…無言電話や尾行だけじゃない

  4. 9
    猛暑もぶっ飛ぶ人気の「ホラー映画」ベスト3…堂々トップは邦画の金字塔だった!

    猛暑もぶっ飛ぶ人気の「ホラー映画」ベスト3…堂々トップは邦画の金字塔だった!

  5. 10
    旧統一教会は大打撃…「安倍元首相銃撃事件」以降に被害相談爆増し“正体隠し”通用せず

    旧統一教会は大打撃…「安倍元首相銃撃事件」以降に被害相談爆増し“正体隠し”通用せず