無意味だった定額減税、実質賃金26カ月連続減…今年も庶民は「節約の夏」が確実に

公開日: 更新日:

 岸田首相は消費の起爆剤として1人4万円の「定額減税」に期待を寄せるが、現実は「実質賃金マイナス」「節約志向」──と消費喚起とは程遠い。定額減税は6月に実施される前から大不評だったが、案の定である。経済評論家の斎藤満氏がこう言う。

「そもそも定額減税は、総選挙を見据えて国民にアメを与えるという不純な動機がアリアリでした。高額所得者はひと月で一気に減税されるから手取り増を実感できるとしても、低所得者や年金生活者は時間をかけて減税される仕組みゆえに効果を実感しづらい。ただでさえ、一時的に所得が増えたら貯蓄に回りやすいのに、手取り増の実感がなければ、なおさら消費につながらない。電気・ガス代は7月請求分から補助が消え、ガソリン補助金は石油元売りへの支援で価格抑制につながっているのか疑問です。失政が国民に節約を余儀なくさせているのに、消費喚起とはチグハグ感が否めません」

 岸田首相は無意味な“施し”で得意になっている場合じゃない。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも