進まぬ上下水道の耐震化「香川県0%」全国ワーストのナゼ…能登半島地震で国交省が緊急調査

公開日: 更新日:

取水施設も2%だが…

 今後は上下水道を同時進行で耐震化していくことが共有されたというが、もどかしい事情もある。

「上下水道を別々で数えれば、『重要施設』の耐震化率は水道管路が35%(全国平均39%)なのに対し、下水道管路の方は28%(全国平均51%)。耐震化が進んでいなくはないのですが、下水道がやや遅れている。限られた予算の中で老朽化や浸水被害の対策を優先し、耐震化まで手が回らなかった側面があります」(香川県下水道課)

 ちなみに香川県は、上水道の起点となる取水施設の耐震化率も2%にとどまる。こちらも全国ワーストだが、理由があるようだ。

「香川県の取水は、県が管理するダムや、水資源機構が管轄の『香川用水』といった水路が7割を占めます。しかし、今回の調査は地方公共団体が管理する施設しかカウントされませんでした。もし、これら全てを含めて計算すれば耐震化率は約6割になり、これは全国で5番目くらいの高水準です」(水資源対策課)

 それにしても、県内49の「重要施設」で、全ての上下水道の耐震化がすれ違っていたとは……。「たまたま」では済まされない。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも