他人が隣に座るのをブロック…なぜそこまで「相席」を嫌がるのか?
東京下町のそば店店主は「お昼の混雑時に〈相席で〉とお願いすると、〈相席なら結構です〉と帰ってしまう若いお客さんは以前からいましたけど、コロナ禍以降、特に増えた感じがしますね」と明かす。
パーソナルスペースの意識が高まり、“密”を避けたがる人の数が増えたのは間違いない。
大手飲食チェーンマネジャーは「カフェも牛丼もカウンターで横並び。今ではひとり焼き肉もあります。孤食に慣れてしまった人が多いからでは」と分析する。
電車が混んでいるのに大股を広げたり、脇に荷物を置いて座らせまいとするのも、一種の「相席ブロック」か。今どきは、自分は特別な人間だから相席はしないという選民的なタイプもいそうだが、Xには〈嫌なら2席分の料金を払えばいい〉なんて“ド正論”も。
脚本家でライターの源祥子氏は「『相席ブロック』をするのは単純に怖いからじゃないですかね」とこう指摘する。
「SNS上は“変な人”の犯罪情報であふれ返っています。電車で座る時は女性の隣という女性は多いですし、若い女の子の隣に“変質者”が座れないように、あえて座って守ってあげるという使命感に燃えるマダムたちもいる。今のご時世、男女関係なく、常に“見知らぬ隣人”への恐怖を感じながら暮らすしかないですからね」
何が起きてもおかしくない時代の自衛本能?



















