マッチングアプリや推し活…「一時的な関係性に金を払う」は投資か?
仮に契約が成立したとしよう。8日目くらいにはどうせ「あと3日か、延長したいな」などという願望(欲望?)が満ち満ちあふれることだろう。
「今度は8万円、次は6万円」とドンドン値切り、そのうち「回数券はある?」と言いだしかねない始末。“費用対効果”を最大限に追求。もはや恋愛ではなく“投資”である。
でも、世の中を見渡せば、そのような商売だらけだ。マッチングアプリにレンタル彼女、ホストクラブに推し活などなど。
形は違えど、「一時的な関係性に金を払う」という構造は、すでに社会に浸透している。スタンダードになっているのだ。
だからオヤジの“妄言”は、単なる奇行ではなく、現代社会の縮図なのかもしれない。
そして何ごともなかったように、会計をするオヤジ。
仮にレジのおネエちゃんに「この回数券で愛は買えるの?」とウケ狙ったところで、「回数券はドリンク専用です。人間関係には使えません」と冷めた答えが返ってくるだろう。
テーブルに残されたブレンドと同じくらいの温度。そして、オヤジの愛と脂と声の“三重奏”は、まだまだ続くことになる。


















