春の宵にホタルイカ、揚げたてがんも…日本橋馬喰町「小伝馬」で一人酒の至福

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色とりどりの春野菜が混ぜ込まれた「揚げたてがんも」

 一息ついて手元のメニューや壁のお品書きを見ると、カレーにハムカツ、餃子まである。こりゃ一人じゃ太刀打ちできないぞ。今日はオススメに素直に従おう。すると3代目から「わさび芋、いかがです」の声がかかる。これがカウンターのいいところ。だしで軽く味付けしてある。わさびを添え、さらにホタルイカと一緒に口中へ。これは絶品。「こんなの食ったら子供出来ちゃうな」。軽口たたくとすかさず女将さんがピシャリ。「ご勝手に」。いいね。下町のリズムだ。ここで樽酒お代わり。ついでに揚げたてがんも(580円)を。揚げたてを半分に切ってあり、色とりどりの春野菜が細かく混ぜ込んである。熱々をバクリ。そこへ樽酒をグビリ。再びサイコ~!

 店内は6時前だというのにほぼ満席に。地元の常連家族や近隣の会社員グループで賑わい始めた。この辺りは関西からの出張組も多い。新幹線の時間までうまい酒肴でイッパイやろうってわけだ。飲み過ぎて乗り遅れるなよ。アタシはこんな酒場のザワツキが大好き。実に心地よい。こんな中でうまい肴で一人酒を飲む。これ以上の幸せがあろうか。笛吹き男についていった子供たちは洞窟に閉じ込められるという悲惨な結末だったが、幸いアタシは酒場という居心地のいい洞窟でほろ酔い気分。次回は数人でうまい肴を目いっぱい楽しませてもらおう。「またいらしてください」。2代目が笑顔で送り出してくれた。ごちそうさま。 (藤井優)

○小伝馬 中央区日本橋横山町3-15

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