お好み焼き 青森(神戸・長田)今や全国区。他店との差別化に成功した祖母のそばめし

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 食材費が上がり続け、飲食店にとっては厳しい時代だが、苦しい時を乗り越えて生き抜く老舗も少なくない。そんな名店には、時代の荒波に打ち勝つヒントがあるはずだ。創業50年を迎えた本紙と“同い年”くらいの50年飲食店の店主に愛される味の秘訣を聞いた。

  ◇  ◇  ◇

 神戸市は国内有数の靴の生産地で、塩化ビニールなどで製造されたケミカルシューズは長田区で誕生。同時にここは、そばめし発祥の地としても知られている。ケミカルシューズとそばめし。この2つは実は切っても切れない関係があった。3代目の青森功樹さん(48)が教えてくれた。

「1957年に祖母が創業する数年前からケミカルシューズの工場がたくさんできた。そこで働く職人たちが昼に焼きそばやお好み焼きを食べにきてたんだけど、祖母はコメを炊くのが面倒だったのでご飯の持ち込みを認めていたんです」

 職人たちの給料は1足仕上げてナンボの出来高制。そのうち「このめしと焼きそばを一緒に焼いてくれ。1分でも早く工場に帰って1足でも多く靴を作らなアカンのや」と要望され、祖母は「よっしゃ。任しとき」と胸を叩いた。

 こうして誕生したのがそばめし(800円)。材料は牛すじ肉、コンニャク、キャベツ、天かす、粉かつお、青海苔に地元メーカーの「ばらソース」。この店の最大のポイントは、すじ肉とコンニャクを甘辛く煮込んだ「ぼっかけ」を極限まで小さくすること。すじ肉は精肉業者がひき肉状態に、こんにゃくは店の包丁で切り刻んだ。

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