加藤清正、徳川家康、前田利家…地元に住む筆者が佐賀の交差点に武将の名がつく理由を解説する

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名護屋城周辺の陣は「大名とその部下の屋敷」的

 近くの道の駅「桃山天下市」の隣には、「前田利家陣跡の森」があり、ここも観光名所になっている。そもそも名護屋城は一体どんな城で、陣跡とは何なのか。名護屋城は豊臣秀吉の朝鮮出兵(1592年~1598年)の際の拠点となった城で、わずか5カ月で作られた巨大な城である。

 天下人たる秀吉が全国の大名をこの地に集め、ここに首都機能があったといえよう。最盛期には20万人もの規模になった。これが「戦国武将オールスター」と呼ばれるゆえんだ。各大名は名護屋城周辺に「陣」を作り、そこに駐屯した。陣といえば、歴史ドラマでは陣幕を張り、その中で総大将が床几に座り、「殿!敵が迫ってます!」といったシーンが想像できるが、名護屋城周辺の陣は「大名とその部下の屋敷」的な意味合いを持つ。

 そんな中、前田利家の陣には幅20メートルの堀(姫路城規模)が発見され、歴史学者の平山優氏は「陣というよりまるで城!」と発言している。

 他の陣はさすがに前田利家ほどの規模ではないが、「はじまりの名護屋城。」ではこれらの陣跡を巡るモデルコースなども提案。陣の前には、「信長の野望」に登場する武将のイラストとともに、陣の解説をする「エピソードサイン」が置かれている。

以前、名護屋城博物館の学芸員にこれらの陣を案内してもらったことがある。その中で同氏が個人的に一番オススメだとしたのは、堀秀治の陣跡である。現存する陣の中でもっとも遺構が整備されているというのがその理由で、御殿と広間の立っていた場所に加え、茶室と能舞台の跡も見ることができる。

 その学芸員によると「各大名は秀吉を接待するために茶室や能舞台を作りました。この2つの文化が日本各地に広まったのは、名護屋城があったからでしょう」とのことだった。

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