著者のコラム一覧
若月澪子ルポライター

1975年生まれ。ジャーナスリト。大学卒業後、NHK高知放送局・NHK首都圏放送センターで有期雇用のキャスター、ディレクターとしてローカル放送の番組制作に携わる。結婚退職後に自殺予防団体の電話相談ボランティアを経験。育児のかたわらウェブライターとして借金苦や終活に関する取材・執筆を行う。生涯非正規労働者。ギグワーカーとしていろんな仕事を体験中。

老後破産したエリートサラリーマンは、コンビニ店員として再出発できるのか

公開日: 更新日:

70代の資産家と再婚した元妻はベンツを乗り回している

 Bさんの息子には競争の激しい医学部受験に、相当なプレッシャーがかかっていた可能性がある。(医学部や歯学部の学生は、他学部の学生と比較しても自殺率が高いという研究もある)。

 そしてこの時、Bさんまでもが会社でゴタゴタに巻き込まれ、アルコール依存症になり、休職することになってしまう。Bさんは傷病手当を受給するも、収入は激減。妻はBさんに離婚を要求し、息子を連れて家を出た。

「離婚した時にわずかなお金も妻に譲りましたから、今の私にはほとんど何も残されていないんです」

 夢から醒めたBさん。しかし、Bさんの妻の夢は終わっていない。

「妻はシニア婚活をして、70代の資産家と再婚しました。広い屋敷に暮らし、ベンツやBMWに乗り、贅沢な暮らしをしているみたいです。全ては息子の医学部復学のためです」

 一部の医学部は除籍後数年以内に再試験を受けると復学できる制度があり、Bさんの「元」妻はすでに30歳を過ぎた息子に家庭教師を付け、猛勉強させているという。その費用を捻出するために再婚したというのだ。

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