著者のコラム一覧
若月澪子ルポライター

1975年生まれ。ジャーナスリト。大学卒業後、NHK高知放送局・NHK首都圏放送センターで有期雇用のキャスター、ディレクターとしてローカル放送の番組制作に携わる。結婚退職後に自殺予防団体の電話相談ボランティアを経験。育児のかたわらウェブライターとして借金苦や終活に関する取材・執筆を行う。生涯非正規労働者。ギグワーカーとしていろんな仕事を体験中。

老後破産したエリートサラリーマンは、コンビニ店員として再出発できるのか

公開日: 更新日:

夢から醒めた平成のビジネスマン、これからの物語

 もしドラマだったらこの後、全てを失った主人公Bさんはコンビニバイトでハートウォーミングな出会いをし、「金や地位など価値がない」と気づいた元妻と息子と再会、「遠回りしたけれど、本当の豊かさを見つけた」と家族で夕日を眺める大団円を迎えるのだろうが…。

「人脈が広いことが自分の誇りでした。さまざまなネットワークを築いて、社会的にも経済的にも自分を高めようとしていた。でもそれは正解じゃないと気が付いて」

 そう述懐するBさんだが、手元には交換したばかりのざっと50枚はある名刺の束が積み上がっている。

「ああ、この名刺ですか。最近、SNSを通じて知り合った人と交換したのです。『ボランティアで英語を教えます』という募集をかけたら、いろんな人と知り合いましてね」

 Bさんはまだビジネスマン時代の自分を引きずっている。人間はそう簡単には変われない。Bさん、Bさんの元妻、息子の物語の結末は、まだ先の見えない遠くにあるのだろう。

(了)

  ◇  ◇  ◇

 東南アジア現地法人の元社長・Bさんの前編を呼んでいない方は…年金不安時代を生きるワーキングシニアの懊悩】医学部に進学した息子のために老後破産したエリートサラリーマンの懺悔…をクリック!

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